志賀海神社 山誉め祭

福岡 黄金ロードの旅

2013年10月08日 11:49

いにしえより人々は海の恵みを得るには山をめでることが大切なことを知っていた
山を育めば、その養分が川に流れ、海に注ぎ豊かな海の恵みをもたらすという自然の摂理を知り、山ほめ祭として神に祈った
神宮皇后はこの神事を大層お喜ばれ「志賀の浜に打ち寄せる波が途絶えるまで伝えよ」と仰せられたという
神事は志賀三山(勝山・衣笠山・御笠山)をほめて山を荒らす鹿を討つ
そして櫓をこぎ沖へとむかい「きみがよは ちよにやちよに さざれいしのいわおとなりて こけのむすまで」 と君が代の歌詞が含まれる口上を述べ鯛を釣りあげ納めとなる
いにしえ人の知恵はこうして伝えられた・・・・・

志賀島の志賀海神社で毎年 春と秋に行われている山誉め祭の記録映像をご覧ください。
「山を誉めると海が生きる」まさに自然の循環物語を、古来より守り伝えてきた阿曇族の伝統行事です。海の民が山を誉め、森を大切にする、自然環境の保全という思想を、祖先は持っていたのです。自然の営みに感謝し、自然に対する畏敬の念をもって処してきた阿曇一族物語の一つです。この祭りでは、「きみがよは ちよにやちよに さざれいしの いわおとなりて こけのむすまで」という言葉を含む神楽歌が口上されます。国歌「君が代」の起源とする説もあるようですが、その真偽は定かにはなっていません。「あなたさまを永久に大切にします」という永遠の思いやりの心を示すものであり、日本人にとってもっとも大切な「心」を表す物語でもあります。神功皇后の新羅出兵の折に、志賀の海士人が、皇后を山海の幸でもてなし、この神楽歌を御前で披露したと伝えられています。神功皇后は絶賛され、「志賀の島に打ち寄せる波が途絶えるまで伝えよ」との言葉を与えられたとの言い伝えが今も残っています。古代より続く、人と島の繁栄と安寧、海と山の豊かな恵みへの祈りの祭りです。






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